2018/05/21

5月の大温室(シクンシ・アリストロキアなど)

展示資料館から大温室を望む 平成30年5月20日撮影

 このところ、天候に恵まれ空気が澄んでいる日が続いています。このような日には園内から宮島や瀬戸内の島々をキレイに望むことが出来ます。ガラスを磨いた大温室も園の入口から良く見えます。

シクンシ 平成30年5月20日撮影
勢いよく伸びたシクンシのつる 平成30年5月20日撮影

 暖かい日が続いて大温室の植物が次々と開花しています。シクンシ[Combretum indicum (L.) DeFilipps. ]は熱帯原産の大型のつる植物です。5弁のきれいな花をつけます。咲き始めは白色で、咲き進むに連れて赤色が濃くなります。良い香りがするのですが、残念ながらデッキから遠くで咲いているので、匂いを感じるのは難しいかもしれません。成熟した果実は駆虫薬(虫下し)として利用されています。

アリストロキア・ギガンテア 平成30年5月20日撮影
アリストロキア・ギガンテアのつぼみ 平成30年5月20日撮影

 アリストロキア・ギガンテア[Aristolochia gigantea Mart. & Zucc.]はブラジル原産の大型のつる植物でウマノスズクサの仲間になります。直径30センチにもなる紫色の網目模様が特徴的な大きな花を咲かせます。ただし、花びらのように見える部分はがくが変化したもので、花の根元に見える袋に独特の匂いで虫を呼び寄せることで受粉を行います。日当たりが良くなったので、つぼみが例年よりもたくさんついています。

野生バナナ(ムサ・アクミナータ)

 種の有る野生バナナのムサ・アクミナータ[Musa acuminata Colla]の花が咲きそうです。現在食べられているバナナの元になった種の一つです。 近くでは、ボーンバナナや台湾バナナの実が着いています。

チャボイランイランノキ 平成30年5月20日撮影

 チャボイランイランノキ[Cananga odorata Hook.f. & Thomson var. fruticosa (Craib) Corner. ]はイランイランノキの矮性変種で、香水の原料になります。昼間にも香りますが、夕方には臭気が強くなります。フラワーコーナーに展示しています。