2019/08/22

これが朝顔!? 実は伝統園芸植物 変化朝顔展(8/24~9/1)


展示の様子

青抱縮緬立田葉紫筒白切弁車咲牡丹
(あおだきちりめんたつたばむらさきつつじろきれべんくるまざきぼたん)

 8月24日(土)~9月1日(日)まで、展示温室において変化朝顔展を開催します。変化朝顔は江戸時代から脈々と受け継がれた伝統園芸植物であり、様々な茎葉や花の変化を楽しむことができます。
 当園では40年ほど前から変化朝顔展を行っており、国内でも有数の展示実績があります。今回は広島あさがお研究会の会員と植物公園のコレクション、合わせて約60系統200点を展示しています。普段は見ることのできない朝顔ですので、写真撮影や自由研究の一環として、朝顔観察はいかがでしょうか。なお、花を観賞するにあたっては、午前中の早い時間をお勧めします。

松島蜻蛉葉紫時雨絞丸咲
(まつしまとんぼばむらさきしぐれしぼりまるざき)

 変化朝顔の栽培は江戸時代に流行し、様々な性質(茎が伸びなかったり、つるが巻き付かなかったり、花の形が変化したりなど)のものが作出されました。これは遺伝子の突然変異によるもので、当時の江戸の人々は経験則によって、特定の株から一定の確率で変化朝顔になる種子ができることを知っていました。これはメンデルの法則が発見されるより前のことです。

青斑入蜻蛉葉木立桃覆輪星咲
(あおふいりとんぼはこだちももふくりんほしざき)

名前の付け方

 変化朝顔の名前は一見すると複雑ですが、名前の付け方にはルールがあり、葉、茎、花の色や形の特徴を順に並べて表現した名前で呼ばれます。それを知っていれば名前でどのような遺伝変異が表れているのかがわかります。 

青渦蜻蛉葉紅筒白丸咲
(あおうずとんぼばべにつつしろまるざき)

黄打込笹葉青糸覆輪竜胆咲牡丹
(きうちこみささばあおいとふくりんりんどうざきぼたん)
種子の販売

 8月25日(日)の午前10時から職員による変化朝顔展の解説を行います。また、開催期間中は臨時売店で広島あさがお研究会による変化朝顔の種子の販売をしています。伝統があり、奥の深い「変化朝顔の世界」、興味がある方は是非ご覧になってみてください。

取材報道