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| 薬研(やげん:くすりとなる原材料を粉砕する道具) | 
 9月7日(土)~26日(木)まで、展示温室において、薬用植物を開催しています。漢方薬の原料(生薬)になる植物を約200点展示し、薬用植物の家庭での利用法などを解説しています。15日(日)午後1時半からは担当職員による展示解説を行います。
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| 展示の様子 令和元年9月12日撮影 | 
 一見すると、華やかさのない地味な展示に見えますが、薬用植物展は私たちの身近な生活に関わる奥の深い展示です。
 今日では体調が悪いと病院か薬局で薬をもらいますが、少し前までは、病気や体調不良に対応するために身近な植物を用いる(民間薬)ことがよくありました。「おばあちゃんの知恵」のようなもので、各家庭で様々な処方が伝わっていたのです。薬缶で裏山で採った薬草を煎じて飲むことはほぼなくなりましたが、漢方薬の原料(生薬)の多くは植物に由来しており、医療における薬用植物の重要性はいささかも変わっていません。葛根湯や八味地黄丸などの漢方処方に使われている植物を探してみるのも面白いかもしれません。
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| 特集コーナー「ウスバサイシンとカンアオイのなかま」 | 
 今年はウスバサイシンとクチナシの特集コーナーを設けています。漢方薬として用いられるウスバサイシン[生薬名:細辛]のほか、12種類のカンアオイの野生種や園芸種[古典園芸植物の一つ]を展示しています。
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| 有毒植物のコーナー | 
 そのほかにも、トリカブトのなかまやチョウセンアサガオ(キチガイナスビ)などの有毒植物を展示しているコーナーもあります。
 最後に、約200点の展示の中から、花や実がついている見頃の薬用植物をいくつか紹介します。実物をぜひ展示温室でご覧ください。
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| ツリガネニンジン[沙参(しゃじん)] | 
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| ミシマサイコ[柴胡(さいこ)] | 
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| ガジュツ[莪蒁(ガジュツ)] | 
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| ホオズキ[酸漿根(さんしょうこん)/酸漿(さんしょう)] | 
取材報道