そもそも、アリ植物とは、アリと共生関係にある植物のこと。
では、アリとの共生とは、なんでしょうか?
- エライオソームでアリに「餌」を与えるもの
- 花外蜜腺から蜜を出してアリに「餌」を与えるもの
- ドマティア、ダニ室といわれる「巣」をあたえるもの
展示の様子 |
アリ植物のなかでも、特に奇異な形で特徴的なもののひとつがアリダマ。アリダマは、現在約142種あるとされていますが、明確に確認できるものはその三分の一程度。生態についてはフィジーやパプアのごく一部の種が調査されているだけで多くは謎に包まれているそうです。
アリの巣として利用されるアリダマの内部の空洞は、アリがいなくても形成されます。この空洞の中でアリの排泄物など堆積したものを植物は養分として吸収しています。
表面にある穴の一部がアリの巣への出入口になっています。
アリダマの形も様々で、下の写真のようにトゲの形に特徴のあるものもあります。
アリダマを割ったものも展示しています。
アリダマの塊茎部は成長を続けており、万が一割れてしまっても内側から復元し、孔は閉じてしまいます。穴が閉じるかどうかは植物体の活力次第。植物が弱っているとそのまま朽ちてしまいます。ダメになりそうだとアリは早めに引っ越しをはじめてしまうそうです。
見ているだけでも、カッコよさが伝わるものもあります。
ここに紹介できなかった内容も多く、謎だらけのアリ植物。興味はつきません。
7月24日(土)13時30分から、展示協力をいただいている伊藤彰洋氏によるアリ植物の講演会があります。ぜひお越しください。