2021/07/22

今週の植物公園:アリ植物の魅力を熱く語る

 開催中の「アリと生きる植物展」にて展示している、アリ植物の魅力の一部をご紹介します。いままであまり見る機会が無かった、珍奇な造形をもつ植物を展示しています。

 そもそも、アリ植物とは、アリと共生関係にある植物のこと。

 では、アリとの共生とは、なんでしょうか?
  1. エライオソームでアリに「餌」を与えるもの
  2. 花外蜜腺から蜜を出してアリに「餌」を与えるもの
  3. ドマティア、ダニ室といわれる「巣」をあたえるもの
 今回の展示では、3のドマティアを持つ植物を中心に約90点を紹介しています。ドマティアを持つ植物は、熱帯地域のみに分布し、約700種(約50科160属)あるといわれていますが、調査をすればもっとたくさんあるとも考えられています。
 
展示の様子

 アリ植物のなかでも、特に奇異な形で特徴的なもののひとつがアリダマ。アリダマは、現在約142種あるとされていますが、明確に確認できるものはその三分の一程度。生態についてはフィジーやパプアのごく一部の種が調査されているだけで多くは謎に包まれているそうです。

 アリの巣として利用されるアリダマの内部の空洞は、アリがいなくても形成されます。この空洞の中でアリの排泄物など堆積したものを植物は養分として吸収しています。 表面にある穴の一部がアリの巣への出入口になっています。

 アリダマの形も様々で、下の写真のようにトゲの形に特徴のあるものもあります。

ミルメコディアの一種(アカネ科) 

塊茎のトゲの形が独特 細かい穴は通気孔。

 アリダマを割ったものも展示しています。

 アリダマの塊茎部は成長を続けており、万が一割れてしまっても内側から復元し、孔は閉じてしまいます。穴が閉じるかどうかは植物体の活力次第。植物が弱っているとそのまま朽ちてしまいます。ダメになりそうだとアリは早めに引っ越しをはじめてしまうそうです。

ミルメコディア ツベロサ ‘ランフィ’(アカネ科)

 見ているだけでも、カッコよさが伝わるものもあります。

ミルメフィツム アルファキアヌム(アカネ科)

青い花が咲く

トコカ ギアネンシス 葉の付け根のふくらみが特徴

 ここに紹介できなかった内容も多く、謎だらけのアリ植物。興味はつきません。

 7月24日(土)13時30分から、展示協力をいただいている伊藤彰洋氏によるアリ植物の講演会があります。ぜひお越しください。