梅雨時はさし芽の適期です。特にハーブとして利用されている植物の多くはさし芽で簡単に増やすことができます。6月20日・21日に、スペアミントとペパーミントのさし芽を行ったので、その様子をご紹介します。
ミントのなかまと言えばスーッとする香りが特徴で、暮らしの中でも身近に利用されています。スペアミントはややマイルドな香りで、ケーキなどお菓子やカクテルの添え物としてよく用いられます。ペパーミントは香りが強く、歯磨き粉やガムでペパーミント味のものがよく見られます。
さし芽をしたミント(6月24日撮影) |
上の写真はさし芽をして4日後の様子です。写真のように、プラグトレーと呼ばれる容器に赤玉土を入れてさし床としています。小部屋に区切られていてそれぞれの根が絡み合うことがないので、簡単に移植を行えます。
さし芽をしたミント(6月24日撮影) |
さし芽をする場合、教科書的にはさし穂を十分水揚げしてからさすようにしますが、今回は採集したさし穂を水に浮かべ、時間をおかずどんどんさしていきました。ミントはさし芽が簡単なこともあり、少々荒っぽいやり方でも十分に発根してくれます。
さし芽をしてからしばらくは根がないため乾燥に弱いので、直射日光が当たらないところで管理します。今回は、1枚目の写真に写っている網棚の下で管理しました。
差し芽から2週間ほど経過した様子です。1枚目の写真と比べると葉が大きく育っています。今回のさし芽では、先端の芽をつけたもの(天ざし)の方が、それより下の茎をつかうもの(管ざし)よりも調子がよさそうです。
トレーの底から出た根 |
さし芽した苗を植え替えるタイミングとして、十分に発根しているかどうかがひとつの目安になります。トレーを持ち上げてみると底穴から根がはみ出していました。そろそろ植え替えのタイミングです。
プラグトレーから抜いた苗 |
プラグトレーから苗を抜いてみました。トレーの内側に沿って根が伸びており、順調に生育していることが分かります。この後、3号(直径9㎝)ポットに植え替えを行いました。プラグトレーからポットに植え替えることで根が詰まることなくスムーズに生育します。
3号ポットに植え替えたペパーミント(左)とスペアミント(右) |
ポットに植え替えた後、水やりをして作業完了となります。
以上、ミントのさし芽の様子をご紹介しました。お持ちのミントが古くなって下葉が枯れてきたりした場合は、今回の記事のようにさし芽をして新しい株に更新してあげるのが良いでしょう。
ただし!ミントを地植えにしてしまうと地下茎を伸ばして繁殖し、どんどん庭にはびこっていきます。地下に芽が残るため駆除するのも非常に大変です。基本的には鉢植えで管理するのが良いでしょう。