2021/08/21

今週の植物公園(夜間開園)

  雨が連日降り続き、広島市植物公園の所在する地域にて警戒レベル4「避難指示」が出続けているため、8月14日から臨時休園が続きました。皆さまも、どうぞ安全に気を付けてお過ごしください。

 さて、「避難指示」が解除され、8月21日から再び開園できることになりました。今後の天候によりますが、後述の期間、本園では夜間開園が行われます。通常は16時30分に閉園(入園は16時まで)のところ、8月21日(土)、28日(土)、9月4日(土)、11日(土)は20時に閉園(入園は19時30分まで)、9月18日(土)、19日(日)は21時に閉園(入園は20時30分まで)となります。(今後のコロナウイルスの感染状況等により、変更される可能性があります)

 夜間開園では、夜に咲く花や香る花を重点的に観賞していただくとともに、ライトアップなどにより、昼間には味わえない雰囲気を楽しんでいただけます。

 18日の夜には、照明等のチェックを行いました。その時の様子を一部ご紹介します。

サガリバナ(サガリバナ科)
 大温室に入るとすぐにサガリバナがあります。写真は19時過ぎに撮影したものです。もう少し時間が経つと、さらに花が開いてくす玉状になります。咲いた花は1晩で終わり、翌日には落ちて池の上に浮かんでいます(翌朝の午前中までは花が落ちずに残っていることもあります)。1本の花の房に多数の蕾がつき、上(枝に近い方)から順に、日に数輪ずつ咲いていきます。

ヤコウボク(ナス科)

 大温室の「空中デッキ」を進んで温室の奥の方に行くと、ヤコウボクがあります。写真は18時頃に撮影したものです。ヤコウボクの花は小さいですが、暗くなると良い香りを放ちます。

ロングウッドオオオニバス(スイレン科)

 熱帯スイレン温室で栽培・展示しているオオオニバスの仲間は夜に開花します。写真は18時前に撮影したものです。1晩目は白い色で咲き、昼にいったん閉じ、2晩目に濃桃色で開花し、その翌昼には開花を終えます。

タマノカンザシ(キジカクシ科)

 屋外の花の進化園では、タマノカンザシが咲いていました。写真は18時過ぎに撮影したものです。タマノカンザシはギボウシの仲間ですが、夜になると花が開き、芳香を放ちます。

ツキミソウ(アカバナ科)

 大温室の前にある盆栽展示場のすぐそばで、ツキミソウを展示しています。写真は19時半頃に撮影したものです。「月見草」と名付けられているように、夜の間だけ開花します。

盆栽のシルエット
 
 盆栽展示場では、「盆栽のシルエット」を展示しています。写真は19時半頃に撮影したものです。ここ2年ほど、盆栽のシルエットの展示が夜の定番メニューになってきましたが、今年は背景に凝ってみるという新しい手法を取り入れています。

ヨルガオ(ヒルガオ科)

 展示資料館前では、「ヨルガオのカーテン」を作っています。「夜顔(夕顔とも言う)」の名の通り、夜に開花しますので夜間開園では白い美しい花を楽しんでいただけます。写真は19時半過ぎに撮影したものです。
 なお、8月21日から8月29日の間は展示温室で「変化朝顔展」を開催していますが、アサガオ(朝顔は)朝から開花し昼頃には花を閉じてしまいますので、夜には観賞できませんのでご了承ください。

タギョウショウのライトアップ

竹灯篭

 展示資料館の前にはタギョウショウ(多行松)があります。今回、タギョウショウをライトアップし、その樹形を楽しんでいただく試みをしてみました。あわせて、クロマツのライトアップもしています。その近くには竹灯籠を並べてみました。ろうそくの光で、ゆらゆらと模様が浮かんでいます。写真は19時半過ぎに撮影したものです。

 ご紹介した他にも、夜咲く花や香る花、植物などのライトアップがいくつもあります。
 無事開園できることを祈るとともに、ご来園いただいた方々に楽しんでいただけることを願っております。