2018/04/30

黄金週間はクレマチス展へ(~5/6)

クレマチス キャロライン 2018年4月28日撮影

 4月28日(土)から5月6日(日)まで、屋外展示場において第34回クレマチス展を開催します。日本クレマチス協会広島支部の会員が手塩にかけて育てたクレマチス約200点を展示しています。5月3日(木)にはクレマチスの育て方の基本がわかる講習会も行います。クレマチスの鉢植えがもらえるじゃんけん大会もありますよ。趣味の園芸2018年5月号にも特集されたバラとクレマチス、今注目の植物です。

クレマチスで埋め尽くされた屋外展示場 平成30年4月28日撮影
展示の様子 平成30年4月28日撮影

 期間中は臨時売店でクレマチスの花苗を販売しています。会員さんが挿し木などで増やした苗を300円~のお手頃価格で購入できます。連休後半には毎年売り切れるので、お早目にお越しください。

臨時売店(クレマチス展) 平成30年4月28日撮影

 すでにクレマチスを育てている方、興味がある方はぜひクレマチスの帽子やエプロンをつけている会員さんに声をかけてみてくださいね。育て方のコツや楽しみ方などを詳しく教えてくれますよ。一緒に活動する会員さんも随時募集中です。

日本クレマチス協会広島支部 五弓会長 

 ブログでは紹介しきれないほど、たくさんの品種が出品されています。花型や花色もバラエティに富んでいて、見飽きることはありません。奥深いクレマチスの世界の一端をご覧ください。

熊野の風車 平成30年4月28日撮影
クレマチス 雪おこし 平成30年4月28日撮影
クレマチス ニオベ 平成30年4月28日撮影
クレマチス ネリモーサ 平成30年4月28日撮影
クレマチス 天塩 平成30年4月28日撮影

案内チラシ

バラの開花状況(4/30時点)

 いわゆる「モダンローズ」の仲間が、ちらほら咲き始めました。

アントワーヌ・リヴォワール 2018.4.28撮影

 アントワーヌ・リヴォワールは、現代バラとしては古めの品種ですが、やさしい色合いと香りが魅力です。うなだれて咲きます。

ダブル・デライト 2018.4.30撮影

 ダブル・デライトは、現代バラとしては開花期が早いようで、本日すでに満開です。複色が美しく、フルーツの様な香りも素晴らしい品種です。

ドン・ファン 2018.4.30撮影

 つるバラもちらほら咲き始めました。ドン・ファンは、バラ園中央階段左にあります。

 バラの育て方のミニ講座が5月12日(日)13時30分からあります。職員が一般的な木立性四季咲き性のバラの育て方を解説します。27日(日)13時30分からは、村上敏さん(京成バラ園ヘッドガーデナー)をお招きして「バラと草花のあわせかた」と題した講演会があります。

 以下、モダンローズではありませんが、開花中のものを紹介します。

リージャンロード・クライマー 2018.4.30撮影

 リージャンロード・クライマーは、瀬戸内海を見渡す丘の上で見事満開です。

キャンタブ 2018.4.30撮影

 キャンタブは、一般の人が栽培することは滅多にないと思われます。シンプルな一重ながら、大きめの花です。

2018/04/29

季節の花さんぽ(祝リニューアル!大温室を歩いてみよう)

 2018年4月28日(土)11時から、定例の季節の花さんぽを実施しました。今回も天候に恵まれ、大盛況でした。担当ガイドの藤井さんと「祝リニューアル!大温室を歩いてみよう」と題して、大温室を中心にバラ園まで1時間かけて歩きました。新しい大温室では、皆さん興味があるようで様々な質問が飛び交っていました。

満開のハンカチノキ 2018年4月28日撮影

 ログガーデンからベゴニア温室にかけてのエリアでは、ハンカチノキのほかにも園長のおすすめで紹介したクレマチス モンタナ ルーベンスやセイヨウキランソウなどが咲いています。


世界三大花木の紹介 2018年4月28日撮影

 大温室では、オーストラリアバオバブや世界三大花木(ジャカランダ・ホウオウボク・カエンボク)など新しく導入された植物、カカオやマンゴーなどの果物を主に解説しました。リニューアルから約2ヶ月が経ち、オープン時よりも葉が茂ってきました。
 
 ここで、大温室で今咲いている花を少し紹介します。

モンパノキ(水辺のコーナー) 2018年4月29日撮影

 モンパノキは奄美諸島以南の海岸に自生する植物です。沖縄では砂浜より少し高くなった場所によく見られます。ムラサキ科の植物で花は地味なので、なかなか花に気づいてもらえない残念な植物です。漢字で書くと「紋羽の木」、葉にビロード状の毛が密生しているのが名前の由来です。

モンパノキの葉 2018年4月29日撮影

 よく似た葉をつける植物に、「クサトベラ」があります。こちらも沖縄の海岸でよく見られる植物ですが、葉に毛はありません。クサトベラ科の植物で、見かけほど近縁な植物ではありません。

クサトベラ

 サガリバナといえば、夏の夜間開園の定番ですが、4月だというのにもう咲いています。朝早い時間であれば、前日の花を観賞することができます。蕾のついた花房が4つほど下がっています。

サガリバナの花(終わりかけ) 2018年4月29日撮影

 オオハマボウはアオイ科の常緑高木で、沖縄ではユウナとも呼ばれます。ハイビスカスやフヨウのなかまです。秋篠宮家第二女子・佳子内親王のお印としても知られています。

オオハマボウ 2018年4月29日撮影

 花さんぽの終わりはバラ園へ。リージャンロードクライマーが見事に咲いています。四季咲きの大輪バラはこれからですが、ここ数日の暖かい陽気のおかげで少しづつ花が咲いてきました。

満開のリージャンロードクライマー 2018年4月29日撮影
バラ プレイボーイ(フロリバンダ系) 2018年4月29日撮影


次回の季節の花さんぽ


5月8日(火)午前11時~
テーマ:「新緑の樹木観察」

植物公園花ごよみ(4月28日号)

2018/04/28

春の洋ラン展が始まりました(~5/3)


「ランの香りを楽しむ」のコーナー

 春の洋ラン展が展示温室にて始まりました。会期は4月28日(土)から5月3日(木・祝)まで。今回のテーマ展示は「ランの香りを楽しむ」です。

オンシジウム シャリーベイビー

 オンシジウム・シャリーベイビーは、チョコレートの香り。

リカステ・アロマティカ

 リカステ・アロマティカは、シナモンの香り。変わったところでは、腐臭がするバルボフィルムなども展示しています。

展示風景

受賞作品

広島洋蘭倶楽部会長賞

 カトレヤ・ワネリー

広島市植物公園長賞

パフィオペディルム・ロスチャイルディアナム‘モントミライオ’sib
 

日本・蘭協会西日本支部長賞

 デンドロビウム・リネアレ‘キビジ’

 期間中、臨時売店もあります。

臨時売店

園長のおすすめ(クレマチス モンタナ ルーベンス)

クレマチス モンタナ ルーベンス(Clematis montana var. rubens

 中国からヒマラヤにかけて分布するつる性の落葉低木で、白花のモンタナに対し、ピンク色の花を咲かせます。花が美しいため庭に植えられ、支柱やラティスに絡ませて育てます。5月上旬まで見ごろです。

(園内位置:ログガーデン)

展示会のお知らせ(平成30年5月)

☆彡展示資料館

おし花美術作品展
◆期間 4月7日(土)~5月6日(日)
▼内容
四季折々の植物を素材として、季節ごとの情景を描いたおし花作品を展示します。

趣味のボタニカルアート展
◆期間 5月8日(火)~6月6日(水)
▼内容
ボタニカルアート(植物の細密画)を展示します。

☆彡展示温室

春の洋ラン展
◆期間 4月28日(土)~5月3日(木・祝)
▼内容
春咲きのランの原種や交配種を展示し、ランの魅力を紹介します。

セッコク・長生蘭展
◆期間 5月5日(土)~5月10日(木)
▼内容
日本の野生ランであるセッコクの開花株と、斑入りなどの特徴をもつ長生蘭を展示します。

ハーブ展
◆期間 5月12日(土)~5月24日(木)
▼内容
ハーブとして利用されている植物と、その利用法を紹介します。

セントポーリアとイワタバコ展
◆期間 5月26日(土)~6月7日(木)
▼内容
可憐で人気のあるセントポーリアとその仲間のイワタバコ属を展示します。

☆彡屋外展示場等

クレマチス展
◆期間 4月28日(土)~5月6日(日)
▼内容
色とりどりの大輪の花が美しいクレマチスを展示します。

遅咲きクレマチス展
◆期間 5月26日(土)~5月29日(火)
▼内容
壺型の種や珍しい遅咲き大輪種を中心に、クレマチスの美しさを紹介します。

2018/04/26

連休直前 見頃のバラ(4/26時点)

 モダンローズの一部の品種は少しずつ咲き始めました。原種や中国由来のバラの多くは連休中に見頃を迎えそうです。


雲取 2018.4.25撮影
 雲取(くもとり)は日本で戦前に育種された貴重な品種です。ダマスクの香りがあります。
 
 
ロサ・ギガンテア 2018.4.25撮影
 
 ロサ・ギガンテアは、中国原産の野生種です。10cmを超える大輪で、野生種としては非常に花が大きいです。
 
 
リージャン・ロード・クライマー 2018.4.25撮影
 
 リージャン・ロード・クライマーは、非常に大型のクライマーで、連休前半に満開になりそうです。
 
パークス・イエロー・ティー・センティッド・チャイナ
2018.4.25撮影
 
 パークス~ はずいぶん長い名前のバラですが、19世紀初頭にパークスさんが紹介した黄色い花のお茶の香りがする中国のバラ、という意味です。オリジナルクローンは残念ながら消失したとされています。
 


ロサ・キネンシス・スポンタネア 2018.4.25撮影

 ロサ・キネンシス・スポンタネアは、一時期存在が不明だった時期があり、当園では幻のバラとして紹介しています。四季咲きバラのもととなったコウシンバラの野生型です。赤と白のストライプになるつぼみが個性的です。

ポンポン・デ・パリ 2018.4.26撮影

 ポンポン・デ・パリは、19世紀にパリで売り出されて人気が出たつる性のチャイナローズです。早咲きで毎年四月下旬に咲きます。鉢植えのオベリスク仕立てで展示しています。5月13日(日)には、職員解説によるミニ講座「憧れのオベリスク仕立てに挑戦」を開催します。


2018/04/25

子ども読書まつり「みどりいっぱい」(~5/20)

 4月21日~5月20日まで、広島市立図書館の主催(全13館室)において、平成30年度子ども読書まつり「みどりいっぱい」を開催します。今年は「みどりいっぱい」をテーマに、絵本の読み聞かせや本の展示、講座、クイズなどのほか、嬉しい特典があるスタンプラリーを行います。ぜひ、ご家族で図書館へお越しください。

  植物公園では、スタンプラリーの景品配布のほか、以下のイベントを期間中に行います。詳細は、広島市立図書館のウェブサイトをご覧ください。

ともはと号が行く!植物公園でのおはなし会

  • 平成30年4月30日(月・休)
  • 広島市植物公園 展示資料館2階講堂ほか
    • おはなし会:11時から、13時から、15時からの計3回
    • ともはと号閲覧時間:10時から15時30分
  • 各回50名(申込不要・当日先着順)

植物ハカセになろう!

  • 平成30年5月13日(日) 10:30~11:30
  • 5-Days こども図書館(広島市こども図書館) 2階 おとぎの部屋
  • 40名 (要申込・先着順)
  • 幼児・小学生とその保護者
  • こども図書館へ来館、電話(082-221-6755)、FAX(082-222-7020)、または図書館ホームページの申込フォームのいずれかでお申し込みください。

2018/04/24

春の山野草展 開催中(~4/26)

ユキザサとチゴユリ

 4月21日(土)~26日(木)まで、屋外展示場において、春の山野草展を開催しています。広島山草同好会の会員18名が丹精込めて育てた山野草259点を展示しています。ユキモチソウ、ウラシマソウなどのユニークな形の植物や栽培の難しい高山植物(コマクサ、イワギキョウのなかま)など、多彩な野の花をご覧いただけます。会期が短いのでお見逃しなく。

フウチソウほか
展示風景

 22日(日)の13時30分から、春の山野草実演会を開催しました。山野草の夏越しや植え替えについて、広島山草同好会の縄田氏による実演指導を行いました。

春の山野草実演会の様子(植え替えの実演)

大温室リニューアル動画(ちゅピCOM)

 中国新聞グループのケーブルテレビ局「ちゅぴcomひろしま」で放映された、大温室リニューアルオープンの動画が公開されました。2018年3月3日のリニューアルオープン式典の様子や大温室の見どころなどがまとまっています。野々村真の広島!魅力発見の動画とあわせてどうぞ。

ゾウコンニャクの植替え

 4月20日は休園日でしたが、ゾウコンニャクの植え替えをしました。ゾウコンニャクは非常に珍しいコンニャクの一種で栽培が難しく、植え替えにも非常にデリケートな作業が要求されます。また、大きな植物体となるために容器で栽培する場合には非常に大きな容器が必要で、大掛かりな作業となります。

 今回植替えした株は、4月19日に開花し、その日の夕方には独特の異臭を放っていました。20日はかなり香りは和らいでいましたが、それでもいくらか残り香を楽しむ(笑)ことができました。

 コンニャクの植え替えは、根が伸び始める直前が最適とされており、葉や花が開いたときには根が伸びていることがあり、今回のタイミングは少し遅れ気味ということになります。しかし、今を逃すとさらに植え替えに好ましくない時期になってしまうため、植え替えを敢行しました。

植え替え前の状態

 花が咲いており、葉はまだ出ていません。

刷毛を使った植え替え作業

 土を掘り始めました。スコップなどを使うと、もしも根が出ていた場合に根を傷める危険性があるので、手で土を掘ります。また、イモに傷をつけることを防ぐために、微妙なところは指ではなく刷毛などを使って優しく土を取り除きます。

掘り進めたゾウコンニャク

 かなり掘り進みました。いくらか根が出ていましたが、今回は全て大きくしたい母球ではなく、分球しようとしている芽から出た根でした。分球が多いと母球が大きくならないため、これらの芽は後で切除します。ですから、幸いにして、傷めてはいけない根は、まだ出ていませんでした。


コンニャクイモの体重測定
重さは41kg!

 掘り上げた球根の重さを量ってみました。はかりでは45kgを指していますが、座布団にした袋が約4kgなので、実際には約41kgの重さでした。
 
コンニャクイモの洗浄
 
球根についている土を、丁寧に水で洗い流します。場合によっては、このあと球根を殺菌剤の液に浸して消毒することもあります。
 
用土の入れ込み(赤玉土)

 新たに植える鉢の底に、目の粗い赤玉土を入れ、中央を少し盛り上げて球根を置く場所を作ります。

球根を置く場所の準備

 球根を置きます。球根の表面の白くなっているところは、ナイフで芽をかぎ取った跡で、切り口に殺菌剤を塗って腐敗菌が入るのを予防しています。

球根の植え付け
周りに新しい清潔な土を入れていきます。

植付け完了

 新しい土が入りました。球根の上面、花の付け根のところ(少しくぼんだ所)から、新しい根が出るので、このあたりがしっかりと土に埋めれていることを確認します。ナイフで芽をかぎ取った跡の切り口がまだ乾いていないので、すぐには水を与えません。切り口が乾く1~2日後から水やりを始めます。 花は4~5日程度観賞できるので、植え替えで傷んでいなければ23日頃までは見ることができます。しっかり育って、来年も開花したらいいですね!