6回目の更新では、葉が化粧をする植物「ハンゲショウ」を紹介します。花の進化園の入り口(右側)に植栽しています。
ハンゲショウの苞葉 令和元年6月20日撮影 |
ハンゲショウ(半夏生)は東アジアの湿地や水辺に自生するドクダミ科の多年草です。開花期がちょうど七十二候のひとつである「半夏生」(夏至から11日目、今年は7月2日)に当たることから、ハンゲショウの和名がついています。また、大温室で咲いているコショウのような地味な花をつけるのですが、昆虫を誘うために一番上の花芽を包む葉(苞葉)が白く変化します。株全体の半分が化粧をしていることから、「半化粧」と呼ばれるようになったという説もあります。
県内では、宮島などの島嶼部・沿岸地の低湿地に自生がありますが、全国的に生育地の開発により数が減ってきています。大切にしたい季節の植物です。