2021/12/25

研究活動発表会を開催(2/5,こども文化科学館)

 ※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、令和4年1月9日から2月20日までの間、広島市及び広島市の公益的法人等が主催するイベント等を原則として中止又は延期とすることとなりました。 これに伴い、令和4年2月5日に開催予定であった「第17回安佐動物公園・植物公園・こんちゅう館研究活動発表会」は中止とさせていただきます。 ご理解のほど、よろしくお願い致します。 


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 広島市植物公園と広島市安佐動物公園、広島市森林公園こんちゅう館は、下記のとおり共同で「研究活動発表会」を開催します。 

 動物や植物を健康に飼育・栽培するためには基礎的な研究が必要で、上記の3園館でも日常的に研究活動を行っています。その研究成果はそれぞれの機関誌などで発表していますが、今回の発表を通じて、さらに広く市民の皆様にお伝えしたいと考えています。 この発表会は、3園館で得られた研究成果の中から、より市民の皆様へ御紹介したい事例について発表します。

 記

  1. 名 称 第17回 安佐動物公園・植物公園・こんちゅう館
        研究活動発表会 

  2. 日 時 令和4年2月5日(土)14:00~16:00

  3. 会 場 5-DAYS こども文化科学館アポロホール
        (広島市中区基町5番83号)
        *
    公共交通機関を利用してお越しください

  4. 申込等 当日、13時半から会場にて受付。【入場無料】
        先着120名

  5. 内 容  
    • 国内最大の『オーストラリアバオバブ』の開花について
      (植物公園 栽培・展示課 技師 堀川大輔) 

    • 立てなかった赤ちゃんキリン『はぐみ』の治療と現在の様子について
      (安佐動物公園 飼育・展示課 技師 堂面志帆)

    • 『タガメ幼虫の屋外多頭飼育』について
      (森林公園こんちゅう館 主任技師 松尾信彦)

皆様のお越しをお待ちしております。

ちらし

・研究活動発表会ちらし(PDF)


参考写真

オーストラリアバオバブの花

赤ちゃんキリン はぐみ

タガメ

本日のコンサートは講堂で行います

本日(12/25)は夜間開園を実施します。

なお、強風のため、本日のコンサート〈17:45~、19:00~〉は室内(展示資料館2階講堂)で行います。

定員は各回先着100名、整理券は展示資料館1階ロビーにて17時15分より配布します。

席数が限られますが、安全対策にご理解ください。

2021/12/23

はなの輪 第170号を発行しました

 広島市植物公園では、植物友の会会員向けに会誌「はなの輪」を定期的に発行しています。植物友の会(年会費無料)にご入会いただいた方には、管理事務所にて、随時最新号をお渡ししています。植物友の会の詳細や入会については、こちらのページをご覧ください。 

 さて、今号のはなの輪では、ユーフォルビアのなかまの特集(あの花この花)や、冬~初春の見ごろの花などに関する様々な記事を掲載しています。PDF版で公開しておりますので、この機会にぜひご一読ください。

 なお、はなの輪は、市内の公民館などの公共施設でも、植物公園の機関紙として内容を再構成したものを配布しています。

はなの輪 第170号 目次

  • 表紙 園長のおすすめ「アロエ  ‘青鰐(あおわに)’」
  • あの花この花 よくみると、どこか似てる! ユーフォルビア
  • 植物公園トピックス
    • 45輪の花が咲いた開園45周年のバオバブ
  • プラントドクターQ&A
    • ウツボカズラの冬越し
    • クマノミズキについたオレンジ色のスライム
    • ソメイヨシノの胴吹き
  • 園内の見どころ 春の花木(梅・桃・桜)&春の特別ラン展
  • 1月~3月に見ごろを迎える植物
  • 展示会・イベント案内 バレンタインフェスティバルほか
・はなの輪 第170号(2022年1月-3月)[PDF版]

      2021/12/21

      今週の植物公園:園内ぶらぶら散歩

       天気がいいのでカスケードから回ります。

      カスケード(令和3年12月21日撮影)(以下同様)

      花の進化園に来ました。ほとんど花が終わっていました。冬越しのため、土をかけたり不織布で覆ったりしています。

      ヒマラヤトキワサンザシ(バラ科)

      エンジェルストランペット(ナス科)

      (上:チユウキンレン、バショウ科、下:カンナ、カンナ科)

      バラ園に来ました。ほとんど花は終わっていますが、元気なのもあります。

      カンテレーナ・モラビカ(バラ)

      ラ・ビ・アン・ローズ(バラ)

      ロックガーデンに来ました。キクが咲いていました。

      アシズリノジギク(キク科)

      ツツジも咲いているものがありました。

      キシツツジ(ツツジ科)

      うらら池に来ました。カモが9羽泳いでいました。

      カモ

      いかがでしょうか。冬らしくなってきていると感じられると思います。雪が降り積もってもいいように準備は万端です。

      2021/12/20

      今週の植物公園:園内の冬支度

      冬を彩る草花の代表、パンジー

       今年は12月に入っても暖かい日が続いていましたが、最近になって霜が降りるほどの冷え込みもあったりといよいよ冬到来といったところです。少し標高の高いところにある当園は平地より冷え込み、植物にとっては厳しい環境です。厳しい冬の寒さに備え、植物を守る準備を行っています。

      アメジストセージの冬越し
      不織布で覆われたベルチナバナナ

       アメジストセージの地上部を刈り取った跡、不織布で株を覆って冷え込みに備えています。うっすらとした不織布ですが、1枚かけておくだけで霜から植物を守ることができ、あるとないとでは大違いです。ベゴニア温室前のベルチナバナナは株全体を不織布で保護しています。

      ネモフィラの苗を霜から守る

       森のレストラン前の花壇では、来年の春に備えてネモフィラの種まきを行いました。小さな苗は霜で傷むことがあるので、霜よけとして不織布でカバーしています。寒さを乗り越え、春には一面ブルーの花畑となる予定なのでどうぞお楽しみに。

      バーク堆肥で覆われた球根類

       不織布と同様に、堆肥で株を覆うことでも寒さから植物を守ることが出来ます。花の進化園では、寒さに弱いカンナなどの球根類をバーク堆肥で覆い、冬越しに備えています。

      マツの雪吊り

       日本庭園のマツがひもでつながれているのを見て驚く方もいるかもしれません。これは雪吊りといって、豪雪地帯でマツなどの枝が雪の重みで折れることを防ぐための仕掛けです。金沢の兼六園のものが有名です。雪の少ない当園では必要ありませんが、雪吊りの紹介と景観づくりのために設営しています。

      室内に取り込んだシェフレラ

       観葉植物など、耐寒性が低く屋外で冬越しが難しいものは、室内に取り込んで冬越しさせます。このシェフレラは、熱帯スイレン温室北側の風除室に取り込んでいます。ご家庭でも、室内に取り込むだけでかなり寒さが和らぐので、寒さに弱い植物はぜひ冷え込みが厳しくなる前に取り込みましょう。

       冬の寒さに備え、また来年の開花に備え、園内ではたくさんの管理作業を行っています。屋外ではこれから花が少なくなりますが、個性豊かな各温室では冬の間でもさまざまな植物をお楽しみいただきます。冬のお出かけに、ぜひ植物公園にもお越しください。

      2021/12/16

      植物公園花ごよみ(12月16日号)

      2021/12/15

      植物公園コレクション展開催中(~12/26)

      展示会場

       広島市植物公園では12月26日(日)まで「植物公園コレクション展」を開催しています。
       植物園は花と緑の癒しの空間としてだけではなく、絶滅危惧種の保全や遺伝資源の保存などの重要な役割を担っています。今回の展示では当園が誇る植物コレクションをパネルで紹介しています。

      開催期間

      令和3年12月4日(土)~12月26日(日)

      場所

      展示資料館1階展示資料室

      内容

       パネル展示(50枚)
      • 日本植物園協会ナショナルコレクション認定「変わり葉ゼラニウム品種群」
      • 江戸の園芸文化を今に伝える「変化朝顔」や「ハナショウブ」
      • 絶滅危惧種の「ラン」や「ヤチシャジン」
      • 貴重な園芸品種の「バラ」や「ベゴニア」   他

      関連行事(当日自由参加)

      記念講演会「コレクションを未来につなげる」
      日  時:12月18日(土)13:30~15:00
      開催場所:広島市植物公園 展示資料館2階講堂(先着100名)
      内  容:植物公園長ほか、栽培担当者が植物の管理についての
           想いを熱く語ります!

      変わり葉ゼラニウム’千代田錦’
      (ナショナルコレクション認定)

      変化朝顔 ’青姫渦蝉葉空色切咲牡丹’
      (あおひめうずせみばそらいろきりざきぼたん)

      ハナショウブ ’王昭君’

      バラ ’雲取’

       ランをはじめとする世界から集めた植物の野生種、アーリーモダンローズや日本植物園協会ナショナルコレクションに認定された変わり葉ゼラニウムなど貴重な園芸品種、江戸の園芸文化を今に伝える変化朝顔やハナショウブなど、様々な植物をパネル展示しています。18日(土)には講演会も行われますので、ぜひご来園下さい。

      植物公園コレクション展 チラシ

      2021/12/14

      園長のおすすめ(フクシア・パニクラタ)

      フクシア・パニクラタ Fuchsia paniculata Lindl.

       「天使の耳飾り」と称されるフクシアの展示温室の中にあって、とても同じ属とは思えないほど変わった花をつける野生種です。メキシコからパナマに至る中央アメリカ原産ですが、ハワイやタンザニアなど各地に帰化しているそうです。球形の花序に多数付いている小さい花をよく見ると、花の中から2個目のつぼみが飛び出しているようで、とてもユニークです。

      (園内位置:フクシア温室)

      2021/12/11

      今週の植物公園:第45回植物写真コンテスト 審査結果速報

       令和3年12月8日13時より、第45回広島市植物公園植物写真コンテストの審査会を開催しました。今回は102名の方から373点の応募作品があり、厳正なる審査の結果、最優秀賞1点、特選4点、準特選5点などを含む41点の受賞作品を決定しましたのでお知らせします。 
       作品を応募された方には追って結果を郵送で通知させていただきます。  

      審査の様子(令和3年12月8日撮影)



       入賞作品については、令和4年1月15日(土)~1月25日(火)の間、展示資料館1階展示室で開催される植物写真コンテスト作品展に展示されます。
       最優秀賞、特選、準特選の上位10点には審査コメントも掲示されますので、ぜひお越しください。

      2021/12/04

      園長のおすすめ(ロスマニア・ロンギフロラ)

      ロスマニア・ロンギフロラ Rothmannia longiflora Salisb.

       熱帯アフリカ原産の常緑低木。アカネ科に属し、光沢のある濃緑色の葉や、白い花が黄ばんでくる様子などはどことなくクチナシを思わせます。特徴は何といっても細長い花筒を持った花。おもちゃのラッパがたくさんぶら下がっているようです。

       著名な園芸書には、「観賞価値が高くないので温室に植えられることは稀」とありますが、きれいじゃないけど面白い?姿が目を惹きます。

      (園内位置:大温室フラワーコーナー)

      2021/12/01

      今週の植物公園:ロックガーデンの野菊

       園内の紅葉も終わりが近づき、本格的な冬の訪れを感じている今日この頃です。花ごよみ見どころ案内で紹介できる植物が次第に少なくなり、担当者が頭を悩ませる時期でもあります。そのような晩秋でも、ロックガーデンでは、多くの野菊のなかまが見ごろを迎えています。多くの種類を1か所でまとめて見ることができますので、この時期の一押しです。

       今週の植物公園では、ロックガーデンで見ごろを迎えている野菊の仲間をご紹介します。なお、全ての写真は、本日(令和3年12月1日)、ロックガーデンで撮影したものです。

      ノジギクのなかま

      サツマノギク

      サツマノギク Chrysanthemum ornatum Hemsl.

       サツマノギクは鹿児島県の東シナ海沿岸や甑島、宇治群島などの離島の岩場に自生しています。葉の裏に白毛が密生しており、表側から見ると白い縁取りのように見えるのが特徴的です。

      オオシマノジギク

      オオシマノジギク Chrysanthemum crassum (Kitam.) Kitam.

       オオシマノジギクは奄美諸島(奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島)に自生しており、海岸に生える野菊の中で最も南に分布している種類です。一つの花茎から咲く花数が少なく、また花茎も長いため、遠くから見るとまばらに咲いているように見えます。現在咲き始めです。

      アシズリノジギク

      アシズリノジギク
      Chrysanthemum japonense (Makino) Nakai var. ashizuriense Kitam.

       アシズリノジギクは瀬戸内海沿岸でよく見られるノジギク(セトノジギク)の変種で、四国南西部(佐多岬~足摺岬)、九州東部(大分県)に分布しています。潮風が打ち付けるような岩場に群生するので、自生地では葉が厚くなります。

      その他の野菊のなかま

      ナカガワノギク

      ナカガワノギク 
      Chrysanthemum yoshinaganthum Makino ex Kitam.

       ナカガワノギクは徳島県の那賀川水系にのみ局所的に分布しています。ノジギクのなかまのように沿岸部の岩場ではなく、河畔(渓流)沿いに分布する珍しい種類です。増水すると水没するような環境に適応するため、細長い葉を持つのが特徴的です。

      シマカンギク

      シマカンギク Chrysanthemum indicum L.

       シマカンギクは西日本では最も一般的な野菊のなかまです。海岸沿いだけでなく、日当たりの良い山裾などにも自生しています。別名をアブラギクといい、油につけた花を火傷や切り傷の薬として用いたことに因みます。見ごろは終盤ですが、小さい花をたくさんつけています。

      ニジガハマギク

      ニジガハマギク Chrysanthemum x shimotomaii Makino

       ニジガハマギクは山口県光市の虹ケ浜で見つかった野菊の雑種です。シマカンギクとノジギクかイエギクとの交雑種と考えられています。キク科の植物は交雑しやすいため、本種の他にも様々な雑種が知られています。

      イソギク

      イソギク Chrysanthemum pacificum Nakai

       イソギクの花には舌状花(花びらの部分)がなく、筒状花しかないので、離れて見ると黄色い球が集まっているように見えます。山野草として広く流通していますが、自生地は関東(千葉県~静岡県)の沿岸や伊豆諸島に限られています。

      シオギク

      シオギク Chrysanthemum shiwogiku Kitam.

       シオギクはイソギクによく似ており、栽培品では見分けるのが難しい種類です。花の大きさがイソギクよりもやや大きく、花を包む総苞外片が線状になっているのが、見分けるポイントとされています。自生地は高知県東部の太平洋岸です。

      中国の珍しい野菊

      クリサンセマム・グラブリスクラム

      クリサンセマム・グラブリスクラム
      Chrysanthemum glabriusculum (W.W.Sm.) Hand.-Mazz.

       Flora of china(中国植物誌)によると、本種は上海、四川省、雲南省の山地(標高900-2600 m)に自生するとされています。深く切れ込んだ細い葉と小さな黄色い花が特徴的です。日本国内ではほとんど植栽されておらず、なかなか観賞することができない野菊です。

      おまけ

       ロックガーデンでは、ツクバネとカラマツの果実がたくさん実っており、趣があり冬の訪れを感じられます。様々な野菊とあわせてお楽しみください。

      ツクバネの果実 Buckleya lanceolata (Siebold et Zucc.) Miq.

      カラマツの果実 Larix kaempferi (Lamb.) Carrière

      合格祈願「落ちない葉っぱ」販売

      「カード」にして販売

      必勝!「落ちない葉っぱ ヤマコウバシ」


       この時期になると受験生の皆さんは、目標に向かって追い込みに入っておられることと思います。植物公園では、頑張っている皆さんにエールを送る意味で、「枯れても落ちない葉っぱ」(ヤマコウバシ)を合格祈願に販売します。
       受験生のみなさまの合格をお祈り申し上げます。
      • 販売価格:100円(税込) 
      • 販売方法:園内の売店で12月1日(水)から販売      
        • *葉が無くなり次第、販売を終了します
      •  販売の経緯
        • 平成19年に本園で企画し、入園者へのサービスとして先着100名に配布
        • 販売の希望が多かったため、平成20年12月1日より販売開始

      お問い合わせ

      広島市植物公園 落ちない葉っぱ ヤマコウバシ係 
      電話(082)922-3600

      ヤマコウバシとは?


      ヤマコウバシの木
      • クスノキ科クロモジ属の低木
      • 葉が枯れても、冬の間枝についたままで落ちません
      • 枯れ葉は、春に花が咲き新芽が出た後に入れ替わります。
      • 「山香ばし」の名は、枝や葉によい香りがあることに由来します。

      取材報道