朝晩もだいぶ涼しくなり、段々と秋が近づいてきています。秋の植物といえば、よく言われるのが秋の七草です。
園内では、ハギ園の中に秋の七草コーナーを常設しているほか、里山の野草園や花の進化園などでも観賞することができます。
今回は七草それぞれの花を紹介してみようと思います。
オミナエシ(女郎花)
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オミナエシ |
黄色い小さな花を咲かせます。花は綺麗ですが別名「敗醤(はいしょう)」とも呼ばれるように独特の臭いがあり、人によっては動物の排泄物の臭いとも言われます。
ハギ(萩)
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ハギ '江戸絞り' |
紫色の花を咲かせますが、品種によっては白色のものあります。マメ科。生育が旺盛なため、大株になっているのをよく見かけます。
クズ(葛)
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クズ |
クズという植物を知っていても、花はあまり見たことがないかもしれません。大株にならないと花が咲かないようで、筆者は鉢植えで育ててみたことがありますが、花は咲きませんでした。
漢方薬などに使用される葛根(カッコン)はこの根からとられます。
キキョウ(桔梗)
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キキョウ |
キキョウは園芸店やホームセンターなどでよく見かけます。秋の七草ですが実際には夏頃からずっと咲き続けます。蕾が紙風船のような可愛らしい形です。
フジバカマ(藤袴)
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フジバカマ |
小さな白い花を散房状に咲かせます。旅する蝶「アサギマダラ」が吸蜜のために飛来する花として有名ですが、広島市植物公園での飛来時期には花はほとんど終わっており、フジバカマより少し遅れて咲くコバノフジバカマがその代わりになっています。
ナデシコ(撫子)
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カワラナデシコ |
秋の七草のナデシコはカワラナデシコを指すとされています。紅色や白色の花を咲かせます。園芸品種としてもよく販売されていますが、自生株は数が少なくなってきています。ススキ(尾花【おばな】)
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タカノハススキ |
ススキの穂の部分が動物の尾に見えることから尾花とも言われます。山野や草原でよく見ることができ、十五夜のお月見には欠かせないものです。