今日の植物公園[5月9日号]
広島市植物公園ブログ
2020/05/09

今日の植物公園[5月9日号]

本日の話題:香りの植物と見頃のバラ


 展示資料館前の花壇は、植栽をリニューアルして、香りのある植物を楽しめるようになりました。

バコパ、ネメシア、香りゼラニウムの花壇

 春の草花として人気のネメシアですが、花に香りがあることも特徴のひとつです。

香りゼラニウム‛スイートミリアム’とネメシア

 ネメシアとともに、20種類の香りゼラニウムも植えました。ピンクの花は、葉にミモザの香りがあると言われている‛スイートミリアム’という品種です。


ヘーゼルナッツゼラニウムとネメシア

 ヴィヴィッドな赤い花で目立っているのは、ヘーゼルナッツゼラニウムの花です。葉にナッツの香りがあるとされています。

ラベンダー

 同じ花壇には、ラベンダーも植えています。まだ花は咲いていませんが、葉や茎を触ると素晴らしい香りがします。

オールドローズ ‛ジョーヌ・デスプレ’

 ‛ジョーヌ・デスプレ’(別名:デプレア・フルール・ジョーヌ)という名のオールドローズです。かの有名な‛パークス・イエロー・ティーセンテッド・チャイナ’を片親にもつとされています。地に植えれば4m以上に伸びる長大なつるバラですが、鉢植えでオベリスク仕立てにすることもできます。

オールドローズ ‛ジョーヌ・デスプレ’

 ‛ジョーヌ・デスプレ’の淡い黄色は、片親の‛パークス・イエロー・ティーセンテッド・チャイナ’譲りと思われます。その年の気候によっては、ピンク色が強く出ることもあります。


フレンチラベンダー

 ログガーデンでは、フレンチラベンダーが満開です。香料生産用のラベンダーよりも1か月ほど早く咲きます。

オールドローズ ‛クレメンティナ・カルボニエリ’

  ‛クレメンティナ・カルボニエリ’は、ティー系のオールドローズです。すっきりした紅茶のような香りが特徴です。


モッコウバラ 白一重

 一般によく普及している黄色い八重咲のモッコウバラは、香りがほとんどありません。しかし、白の一重のモッコウバラはとてもよく香ります。

モッコウバラ 白一重

 ログガーデンで、ご覧のように白の一重のモッコウバラが満開に咲いています。八重のモッコウバラの違いとしては、花後にローズヒップが成ることも特徴です。

オールドローズ ‛スブニール・ドゥ・ラ・マルメゾン’

 こちらは、‛スブニール・ドゥ・ラ・マルメゾン’という名の、香りが素晴らしいオールドローズです。バラを愛したジョゼフィーヌ妃の死後に生まれたバラで、妃の住んでいたマルメゾン館の名を冠しています。スブニールは「思い出」と訳されることが多いようです。ログガーデンの株は、めずらしいつる性株です。

カキツバタ

 花の進化園の水槽では、例年にないくらいカキツバタが咲き誇っています。香りは「青臭い」と評されることが多いようです。

フレンチラベンダー 'ザ・プリンセス’

 花の進化園のフレンチラベンダー ‛ザ・プリンセス’です。紫色系の品種が多いラベンダーですが、この品種は明るいピンク色です。


つるバラ メグ・メリリーズ

 つるバラ‛メグ・メリリーズ’が咲き始めです。ハーブ界でも重宝されている原種のバラ、ロサ・エグランテリア(スイートブライヤー)を改良した系統で、元の原種に特徴的な、葉にリンゴの香りがある性質を受け継いでいます。


バラ ‛グラナダ’

 最後に、バラ園の早咲きのハイブリッド・ティー(HT)系 ‛グラナダ’の本日の状態です。すでに満開です。他のハイブリッド・ティー(HT)系、フロリバンダ(F)系もだいぶ咲き始めました。