今日の植物公園[5月18日号]:麦のなかま
広島市植物公園ブログ
2021/05/18

今日の植物公園[5月18日号]:麦のなかま

本日の話題:麦のなかま

 花の進化園のイネ科ゾーンには、麦のなかまを植栽しているエリアがあります。
 
麦類の植栽展示

 麦のなかまには様々な種類があり、種類ごとに異なる用途に用いられています。今回は、実がつき始めた麦のなかまの写真とともに、それぞれの特徴についてご紹介します(写真はすべて5月18日に撮影したものです。)。

コムギ


コムギ

 コムギは、イネ・トウモロコシとともに世界三大穀物に数えられる農業上重要な植物です。中近東の「肥沃な三日月地帯」(現在のシリア、イラン、イラク周辺。世界の農耕の起源地とされる地帯)に起源をもつとされています。小麦粉としてパンや麺類、お菓子作りの材料に利用されます。

デュラムコムギ

デュラムコムギ

 デュラムコムギはマカロニコムギとも呼ばれ、主にパスタの原料として利用されます。種子は非常に硬質のため小麦粉と違って粗挽きしたものが利用され、この粗挽き粉をセモリナといいます。パスタの原料表示などで見かけるデュラムセモリナは、デュラムコムギの粗挽き粉を用いたものを指しています。また、パスタが薄黄色をしているのはデュラムコムギの胚乳が黄色味を帯びていることに由来します。


 次はオオムギのなかまを見てみましょう。

六条オオムギ

六条オオムギ

 六条オオムギはその名の通り、穂を見ると種子が六列に並んでいるのが特徴です。主に麦飯や麦茶に利用されます。穂から長く飛び出している芒(のぎ、のげ)と呼ばれる部分がコムギのなかまより長くよく目立ちます。

二条オオムギ

二条オオムギ

 二条オオムギは六条オオムギの変種で、種子が2列しか実らないのが特徴です。主にビールの醸造に用いられます。

 今回取り上げた麦のなかまはまだ未熟で穂が青いものがほとんどでしたが、日が経つにつれ充実し、黄金色の穂が揺れる小さな麦畑の風景をご覧いただけるようになるでしょう。