植物よもやま話:「ネジバナ」
広島市植物公園ブログ
2019/07/04

植物よもやま話:「ネジバナ」

 植物よもやま話は、見どころ案内や花ごよみでは紹介しきれなかった園内の植物について、広報担当の職員が紹介するコラムです。不定期で更新する予定です。

 7回目の更新では、花がネジ状に咲く植物「ネジバナ」を紹介します。ロックガーデンと針葉樹園で、数株ずつが咲いています。

ネジバナ(令和元年7月4日撮影)
ネジバナの花(令和元年7月4日撮影)
直線に咲いたネジバナ(令和元年7月4日撮影)
変わったねじれのネジバナ(令和元年7月4日撮影)

 ネジバナは日本各地で見ることができるラン科の多年生植物です。ラン科にしては珍しく、芝生や公園の草地など人の目につく所で生育するので、見たことがある方もいるかもしれません。ただ、夏に花が咲くまで目立たないため、雑草として刈り取られてしまうこともあります。

 名前のとおり、ネジ(螺旋)状にカトレアに似たピンク色の小さな花を咲かせます。ねじれる方向は決まっておらず、右巻き左巻きのどちらもあります。また、同じ株の中でも直線に咲いたり、変なねじれ方をするものもあります。

 別名はモジズリ(捩摺)と呼ばれ、信夫捩摺(シノブモジズリ)という織物のねじれた模様に似ていることから、この名前が付いたそうです。