これも朝顔、あれも朝顔 変化朝顔展(~9/2)
広島市植物公園ブログ
2018/08/29

これも朝顔、あれも朝顔 変化朝顔展(~9/2)

渦小人朝顔 平成30年8月26日撮影
 
 8月25日(土)~9月2日(日)まで、展示温室において変化朝顔展を開催しています。変化朝顔は江戸時代から脈々と受け継がれた伝統園芸植物であり、様々な茎葉や花の変化を楽しむことができます。広島食虫植物同好会の会員さんと植物公園のコレクション、あわせて約50系統200点を展示しています。夏の最後の思い出づくりに、粋な朝顔はいかがでしょうか。観賞は午前中がおすすめです。


変化朝顔の芽生え 平成30年8月26日撮影
変化朝顔の葉の変化

 変化朝顔の様々な性質(茎が伸びなかったり、つるが巻き付かなかったり、花の形が変化したりいろいろ)は遺伝子の突然変異によるものです。変異株は種子が採れないことも多いので、変異する性質を持つ系統として種子で維持しています(基本はメンデルの法則に基づきますが、詳細な説明は省略します。)。写真は葉に変化のある系統の変化朝顔の芽生えです。一定の割合で、葉が縮れたような双葉があるのがわかるかと思います。


糸柳葉細切采咲牡丹の兄弟株 平成30年8月26日撮影

 この写真に映っている朝顔はすべて兄弟にあたる株です。花の形が丸いものと、ナデシコのように細く切れた株があります。また、葉も丸い葉とヤナギのような細い葉の株があり、変化はその組み合わせになっています。どの株が出てくるかは、種をまくまでわからないので、そこが育てる楽しみの一つでもあります。

展示会場の様子 平成30年8月26日撮影
朝顔の絵手紙の展示 平成30年8月26日撮影

 会場では、変化朝顔の鉢のほかに、広島あさがお研究会の会員の方が作られた絵手紙などの作品も展示しています。また、臨時売店では変化朝顔の種子の販売もしています。伝統があり、奥の深い「変化朝顔の世界」…お気に入りの一鉢を目指してみませんか。

変化朝顔展 臨時売店
販売している変化朝顔の種子

取材報道

  • 平成30年8月28日
    • NHK広島放送局 お好みワイドひろしま 
  • 平成30年8月27日
    • 読売新聞 朝刊27面(広島版)
    • 「朝顔七変化 うっとり」



植物公園花ごよみ(8月29日号)
広島市植物公園ブログ

植物公園花ごよみ(8月29日号)

園長のおすすめ(チャボイランイランノキ)
広島市植物公園ブログ
2018/08/28

園長のおすすめ(チャボイランイランノキ)

チャボイランイランノキ
Cananga odorata Hook.f. & Thomson var. fruticosa (Craib) Corner. 
 
 インド、インドネシア、フィリピン原産、バンレイシ科の常緑低木。イランイランノキの矮性変種で、花に芳香があり、高級な香水の原料になります。花は開花初期は緑色で、後に黄色に変わります。

(園内位置:大温室フラワーコーナー)
見どころ案内 第383号
広島市植物公園ブログ
2018/08/25

見どころ案内 第383号

温室…冷えています!?
広島市植物公園ブログ
2018/08/21

温室…冷えています!?

ベゴニア温室  Begonia Displayhouse
フクシア温室  Fuchsia Displayhouse

 立秋は過ぎましたが、暑い日がまだまだ続いています。“温室=夏は蒸し暑いところ”というイメージがあるかもしれませんが、ベゴニア温室とフクシア温室は冷房がよく効いており、一年を通して快適に鑑賞することができます。

 植物公園では、ベゴニアは約680品種2000株、フクシアは約220品種230株のコレクションを保有しています。お気に入りの花色や葉色の1株を探してみてはいかがでしょうか。ちなみに、人名にちなんだ種類だけでもこれだけありました。

園長のおすすめ(ムッサエンダ・フィリピカ ‘ドナ ルス’)
広島市植物公園ブログ
2018/08/19

園長のおすすめ(ムッサエンダ・フィリピカ ‘ドナ ルス’)

ムッサエンダ・フィリピカ ‘ドナ ルス’
Mussaenda philippica A. Richard Donna Luz’

 フィリピン、ニューギニア原産のフィリピカをもとに作出された園芸品種で、ピンクの大きながく片が特長。7月18日に紹介したヒゴロモコンロンカに近い仲間で、星型の黄色い筒状花を咲かせます。

(園内位置:大温室フラワーコーナー)
バオバブに触れます(8/18,19のみ)
広島市植物公園ブログ

バオバブに触れます(8/18,19のみ)

平成30年8月18日撮影 バオバブタッチングイベント
平成30年8月18日撮影 オーストラリアバオバブの葉

 平成30年8月18日(土)、19日(日)の2日間、オーストラリアバオバブに触ることができます。大温室のシンボルツリーとして、昨年の10月に導入した日本一のバオバブですが、今年の猛暑ニモマケズ、元気に葉を茂らせています。体験時間は午前10時から午前12時までと、午後1時から午後3時まで。次回開催は未定ですので、この機会に是非お越しください。

取材報道


見どころ案内 第382号
広島市植物公園ブログ
2018/08/18

見どころ案内 第382号


植物公園花ごよみ(8月14日号)
広島市植物公園ブログ
2018/08/14

植物公園花ごよみ(8月14日号)

見どころ案内 第381号
広島市植物公園ブログ
2018/08/11

見どころ案内 第381号


園長のおすすめ(レンゲショウマ)
広島市植物公園ブログ
2018/08/09

園長のおすすめ(レンゲショウマ)

レンゲショウマ Anemonopsis macrophylla Siebold et zucc.

 東北地方南部から近畿地方の深山に自生する、わが国固有の希少な多年草。6月24日に紹介したキレンゲショウマと異なり、キンポウゲ科に分類されています。8月中旬が見ごろです。

(園内位置:里山の野草園)
植物よもやま話「レンゲショウマ」
広島市植物公園ブログ
2018/08/05

植物よもやま話「レンゲショウマ」

 植物よもやま話は、見どころ案内や花ごよみでは紹介しきれなかった園内の植物について、広報担当の職員が紹介するコラムです。不定期で更新する予定です。

 2回目の更新では、里山の野草園で見頃の「レンゲショウマ」を紹介します。

レンゲショウマ 平成30年8月4日撮影



  • 和名:レンゲショウマ
  • 学名:Anemonopsis macrophylla Siebold et Zucc.
  • 原産地:東北地方南部~近畿地方、四国(愛媛県)

  •  レンゲショウマは主として太平洋側(本州)の落葉広葉樹林内に自生する多年草。日本固有の植物で1属1種です。7月下旬から8月上旬にかけて、薄紫色の花を咲かせます。がくと花弁(花びら)は同じように見えますが、がくは水平に広がるのに対して、花弁は筒状になっています。環境省の絶滅危惧種には指定されていませんが、各県で絶滅危惧種に指定されています。

    ハスの花

     レンゲショウマのレンゲ(蓮華)とは、蓮(ハス)の花のこと。花の形が蓮の花をひっくり返したように見えることから、この名前がついています。ちなみに、ラーメンに使うレンゲ(蓮の花びらに見立てたもの)やレンゲソウ(蓮華草)も由来は同じです。

    レンゲ(散蓮華)

     レンゲショウマのショウマ(升麻)はサラシナショウマ[Cimicifuga simplex (DC.) Wormsk. ex Turcz.]が語源で、葉の形が似ていることから名前が付きました。サラシナショウマは同じキンポウゲ科ですが、別属です。さらに、6月に園長のおすすめで紹介したキレンゲショウマはアジサイのなかまなので、サラシナショウマ(の葉)に似たレンゲショウマ、レンゲショウマ(の花姿)に似たキレンゲショウマという三段論法になっています。従って、サラシナショウマとキレンゲショウマでは、名前は似ているものの大分遠い関係になります。

    サラシナショウマ Cimicifuga simplex (DC.) Wormsk. ex Turcz.
    レンゲショウマ 平成30年8月4日撮影
    キレンゲショウマ 平成15年6月25日撮影

     このレンゲショウマですが、薬用や食用にされることはありません。蝋細工のような可憐な花がシャンデリアのようにぶら下がる花姿は人気があり、自生地では夏の風物詩として親しまれています(青梅御岳山のレンゲショウマまつりが有名)。植物公園での見頃はあと1週間程度(8月の前半まで)となりそうです。
    植物公園のシンボル「サギソウ」
    広島市植物公園ブログ
    2018/08/04

    植物公園のシンボル「サギソウ」

    サギソウ Pecteilis radiata (Thunb.) Raf. 平成30年8月4日撮影

     サギソウは日当たりの良い湿地に自生する野生ラン。当園のシンボルマークはこの花です。繊細なつくり、清楚な姿はいかにも日本のランにふさわしく、夏に咲く花にはすがすがしさを覚えます。先週の木曜日からフクシア温室にて展示しています。

    広島市植物公園 シンボルマーク・ロゴマーク

    サギソウの群生 平成30年8月4日撮影

     見頃は8月上旬まで、あと1週間ほどはサギソウの花を楽しめます。鷺(サギ)が羽を広げたような繊細な花姿は一見の価値があります。

    フクシア温室内の装飾
    屋外(大温室~フクシア温室の階段)装飾

     花の迷路では、キバナコスモスが見頃を迎えています。花壇が迷路になっているので、中に入って遊ぶこともできます。森のレストランからもよく見えますので、お食事とあわせてどうぞ。

    キバナコスモス(花の迷路) 平成30年8月4日撮影

    取材報道


    見どころ案内 第380号
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    見どころ案内 第380号