園長のおすすめ(ヒキオコシとクロバナヒキオコシ)
広島市植物公園ブログ
2019/10/05

園長のおすすめ(ヒキオコシとクロバナヒキオコシ)

ヒキオコシ Isodon japonicus (Burn.f.) H.Hara

 ヒキオコシはシソ科に属する大型の多年草。日本のほぼ全域に分布して日当たりの良い草地に生えます。つぼみは秋に多数付きますがとても小さく、パラパラと咲くので花は目立ちません。葉にはプレクトランチンというとても苦い成分があり、健胃薬として使われました。この苦みのせいで、瀕死の人も生き返るといわれたこから「引き起こし」の名があります。勇気ある方は試してみてください(うらら池北側の野草エリア)。

クロバナヒキオコシ Isodon trichocarpus (Maxim.) Kudo

 これに比べるとクロバナヒキオコシは、小さいながら黒紫色で見ごたえのある花を咲かせます。北海道から本州の日本海側(雪の多い地方)にだけ分布し、中国山地の自生地が西の端にあたります。こちらの苦みも起死回生レベル?(ロックガーデンの滝の前)

ヒキオコシ 株の様子