双頭のゴジラ?進化園に出現!
広島市植物公園ブログ
2019/05/07

双頭のゴジラ?進化園に出現!

帯化したジギタリス 令和元年5月6日撮影

 花の進化園のジギタリス(Digitalis purpurea L.[オオバコ科])のなかに、変な形をした株が紛れています。近づいてみると双頭のゴジラの様にも見えます。すわ、新種のジギタリスかとも考えたくなりますが、残念ながらただの奇形です。帯化現象(fasciation)といって、茎の頂端にある生長点に異常が生じることで、茎の先端が帯の様に広がったり、複数の枝がひっついたりします。サボテンや多肉植物では、珍奇な形質の品種として愛好されています。また身近なところでは、路傍のタンポポやユリでときどき見かけることもあります。

ジギタリスの花序 令和元年5月6日撮影

 ちなみに、帯化していない普通のジギタリスの株はこのような感じです。

帯化した株の花序 令和元年5月6日撮影

 この株の花は今が咲きはじめ。うっかり通り過ぎそうな場所に咲いていますので、気をつけて探してみてください。