友の会通信第11号(第1回観察会報告)
広島市植物公園ブログ
2020/10/14

友の会通信第11号(第1回観察会報告)

記念撮影(都市緑化ひろしまフェアメイン会場)

 令和2年10月11日(日)に、令和2年度植物友の会第1回野外観察会を実施しました。10名の参加者があり、随行の職員2名と平和大通り周辺の植物を観察しながら歩きました。

太田川放水路の塩生植物(フクド・ハマサジ)の観察

 上の写真は集合場所の広電西広島駅から橋をわたってすぐの太田川放水路河川敷で観察している様子です。何もないように見える河川敷ですが、ヨシの群落の周りに、フクドやハマサジなどの珍しい塩生植物が自生しています。広島では、コンクリートで固められていない川岸や自然海浜は少なく、大切にしたい自然の一つです。

ふくしま幼稚園の被爆カイヅカイブキの観察

 続いて平和大通り周辺にある被爆樹木の観察も行いました。この被爆カイヅカイブキは、道路わきにもかかわらず大木に育ち、樹勢の良い姿が印象的でした。

平和大通りの樹木

 今回の観察会では、「広島の都市緑化の歴史」をテーマに取り上げ、参加者の皆さんとその成果を見て回りました。平和大通りの樹木は、戦後復興の中で、昭和32年(1957年)から昭和33年(1958年)にかけて、「夢みる20年後の広島」をキャッチフレーズに「供木運動」が展開され、市民および市周辺の4郡23町民の協力を基に作られた並木です。植栽から約60年を経て、木々が大きく育ち、市民の憩いの場になっています。

 また、被爆樹木や広島市中心部の「みどり」は焼け野原からの復興してきた広島の街の生き証人でもあります。第37回都市緑化ひろしまフェアの開催によって、「都市のみどり」に注目が集まった1年でしたが、今回の観察会でその背景や現状を知るきっかけになっていれば幸いです。

都市緑化に関する講演会のお知らせ

 10月18日(日)に、都市緑化に関連した講演会を植物公園で実施します。参加費無料ですので、興味のある方はぜひご参加ください。
  • ひろしまはなのわ2020記念講演会
    • 日時:10月18日(日)午後1時~2時半 
    • 演題:よみがえった被爆地の花とみどり
    • 講師:中越 信和氏
      • 広島大学名誉教授【理学博士】
      • 第37回全国都市緑化ひろしまフェア懇談会会長
    • 定員:先着100名(当日受付)

植物友の会 次回観察会案内

第2回野外観察会「新牛田公園のバラ探訪(東区)」

  • 開催日 令和2年11月8日(日)
  • 集合場所・時間 アストラムライン牛田駅 10時 
  • 随行職員 企画広報係 久保 ほか(予定)
  • コース
    • 10:15~12:15 新牛田公園バラ園 散策 
    • 12:30 アストラムライン牛田駅 解散(予定)