今日の植物公園[5月16日号]
広島市植物公園ブログ
2020/05/16

今日の植物公園[5月16日号]

本日の話題:雨に濡れても美しいバラ


 今日の午前中までは、あいにくの雨天でしたが、午後には止みました。バラ園のバラが満開です。水滴がついた花びらも、また風情があります。

広島平和記念公園

 広島平和記念公園は黄花のフロリバンダ系のバラです。同じフロリバンダ系のフリージアによく似て照り葉ですが、花姿がいくぶん丸みを帯びているように見えます。また、フリージアより控えめながら、香りがあります。

雨上がりのバラ園 2020年5月16日撮影

 バラ園の入口から撮った写真です。ご覧の通り満開です。

プレジデント・マーシャ

プレジデント・マーシャ

 プレジデント・マーシャは、戦前のハイブリッドティーローズです。2020年現在、この品種は販売されていませんし、これを植栽している植物園は当園以外に無いかもしれない稀少な品種です。なぜ栽培されなくなってしまったのか、今となっては分からないですが、バラ園入口でひときわ元気にたくさん咲かせている姿は印象的です。

マジェンタ

 マジェンタは房咲き性が強いフロリバンダ系 の品種です。この系統には香りのある品種が非常に少ないのですが、マジェンタは例外的によく香ります。

パラダイス

 パラダイスは花首がしっかりしていて、雨に当たっても凛として上を向いて咲いている姿が印象的でした。

クリムソン グローリー

 クリムソン・グローリーは、戦前の赤花の名花として最も有名な品種です。赤いバラのイメージを決定づけた品種のように思います。


つるピース

ピース

 つるピースも、ピースも、花は全く同じです。もと品種は木立性のピースですが、突然変異によってつる性の枝変わりが発生し、つるピースが誕生しました。突然変異は、よく探してみると、案外身近なところで起こっています。花の色が変化したり、八重咲きになったり、斑入りになったりは、よく気が付きやすい例です。

ピース・メーカー

 ピース・メーカーは広島生まれの平和への願いが込められたバラです。水玉が特にきれいでした。

ヴァリエガータ・ディ・ボロニア

 ヴァリエガータ・ディ・ボロニアは、オールドローズに分類される品種で、1年に1回しか咲かないのですが、絞りの入った花姿と、アーチ一面に咲く花数の多さで、とても人気のある品種です。

紫玉

 紫玉(シギョク)は、中東~ヨーロッパ起源のガリカ系に分類されるオールドローズですが、明治時代から日本にあった品種で、日本語の名前が付けられています。ガリカ系の中でも特に日本の気候に合っていて育てやすいように思います。優雅に枝垂れた枝先に、紫色の玉のような花がたくさん咲きます。

セプタード・アイル

 バラ園だけでなく、ログハウスの周りのログガーデンにも数十種類のバラが咲いています。セプタード・アイルは、ミルラの香りがあるといわれてるバラです。

ログガーデンの草花

 ログガーデンは、バラだけでなく多種多様な草花もご覧いただけます。写真に写っているのはクニフォフィア(トリトマ)、宿根サルビア、オルレヤ、パンジー、チドリソウ、マーガレットなどです。奥にはバラのハーフアーチが見えます。

 5月18日(月)から、植物公園は開園します。満開のバラをお楽しみください。